はじめに
11月13日、免疫生物研究所(IBL)が発表した2026年3月期第2四半期決算が、市場に鮮烈なインパクトを与えました。翌日以降、株価はストップ高を連発。小型株の世界では、時折こうした“眠れる銘柄”が突如として目覚め、株式市場を騒がせることがあります。
免疫生物研究所はその典型例とも言える銘柄であり、今回の決算は同社の実力と未来の可能性が一気に表面化した瞬間でした。
この記事では、
- 免疫生物研究所という会社がどんな企業なのか
- 今回の決算がどれほどのインパクトを持っていたのか
- なぜ今、投資家から注目されているのか
- そしてテンバガー(株価10倍)になり得るのか
これらを、ストーリー形式で、深掘りしていきます。
ではさっそく、本題へ進みましょう。
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企業情報 ── “抗体”を扱う専門集団
免疫生物研究所(IBL)は、群馬県藤岡市に本社を構える、抗体関連の研究・製造に特化したバイオ企業です。
あまり一般のニュースに登場しないため、「聞いたことない」という方も多いかもしれません。しかし同社は、医療や研究の現場で重要な役割を果たすELISAキット、抗体試薬、検査サービスなどを提供しており、実は専門領域では高い評価を受けています。
医療機関や研究機関にとって、IBLの抗体は“縁の下の力持ち”のような存在。新薬開発や基礎研究を支える重要な部材として、日々使われています。
同社は大きな広告を打つタイプではありませんが、研究者たちからの信頼をコツコツ積み上げてきた企業と言えるでしょう。
特徴・強み ── IBLが選ばれる理由とは?
免疫生物研究所には、バイオ企業として独自の強みがあります。
① 国内屈指の抗体研究技術力
抗体を安定的に生産し、診断キットや試薬として供給できる企業は、日本でも限られています。IBLは長年にわたり抗体関連事業を主軸に成長してきました。
その技術力は、今回の決算でも明らかです。後で詳しく触れますが、IBLの中核であるELISAキットの海外販売が大きく伸びているのです。
これは、国内に留まらずグローバル市場でも評価されている証拠と言えます。
② 自社ブランド × 受託サービスの二刀流
IBLは自社ブランドの診断薬を販売するだけでなく、企業・研究機関向けに“抗体作製の受託サービス”も提供しています。
このビジネス構造は、
- 市場環境に左右されにくい
- 安定した収益源を確保できる
- 新しい研究領域との接点が生まれやすい
というメリットがあります。
この柔軟性こそ、小型バイオ企業の中でもIBLが安定成長を続けてこられた理由です。
③ TGカイコ技術というユニークな事業
IBLのもう一つの個性が「TGカイコ事業」。
遺伝子組換えカイコを使って、
- iMatrix-511 silk(ラミニン511-E8)
- ネオシルク(ヒト型コラーゲンⅠ)
など、高付加価値のたんぱく質を生産する技術を持っています。
2025年度第2四半期では、この事業も前年同期比で10%成長と、安定した伸びを見せています。

直近の決算発表を深掘り ── まさに“覚醒”と言える内容
それでは、今回の株価急騰の引き金となった**2026年3月期・第2四半期決算(2025/11/13発表)**を見ていきましょう。数字を読み解くと、その凄さがはっきりと分かります。
① 売上高:485百万円(前年比 +9.3%)
IBLは規模こそ小さいものの、売上は着実に伸びています。特に主力の抗体関連事業が堅調でした。
② 営業利益:142百万円(前年比 +109%)
一番のサプライズはこれです。
なんと営業利益が“倍増”。
理由は、
- 主力ELISAキットの海外販売が好調
- まとまった抗体販売があった
- 秋田解析センターを閉鎖し群馬に集約 → コスト削減成功
- 業務効率化の推進
という複合的な要因が作用しています。
IBLのような小型バイオ企業で、営業利益がここまで跳ねるのは珍しく、投資家が一気に注目したのも納得です。
③ 経常利益:149百万円(前年比 +133%)
経常利益も大幅増。
これは退職に伴う保険解約返戻金などの“プラス要因”が寄与しています。
④ 中間純利益:141百万円(前年比 +98%)
純利益もほぼ倍増。
1株利益は15.21円で、前年の約2倍にあたります。
⑤ 財務体質も超健全
IBLは無借金ではありませんが、財務は極めて健全です。
- 自己資本比率 84.2%(高い)
- 現金預金 955百万円(増加)
という、小型企業としてはかなり優秀な財務状況です。
決算まとめ:最も重要なのは“本業が伸びている”こと
今回の決算は一時的な特需ではなく、主力事業が順調に成長し、さらにコスト改善も成功したことが大きいポイントです。
これはサステナブルな成長の兆しであり、IBLが“次のステージ”に進む可能性を示しています。
特許取得の衝撃 ── 抗HIV抗体の米国特許がもたらす重大インパクト
特許内容の要点
- 免疫生物研究所(IBL)は、**「抗HIV抗体およびその製造方法」**に関する米国での特許を取得しました。
- この特許は、完全ヒトモノクローナル抗体に関するもの。特に、HIVエリートコントローラー(=HIV感染者でもウイルスを自然にコントロールできる人)から単離された抗体をベースに、ADCC(抗体依存性細胞傷害活性)を大幅に増強した設計になっていると報じられています。
- 製造方法だけでなく物質特許(抗体そのもの)を取得しており、知的財産としての強さが非常に高いものです。
グローバル展開への布石
- 米国はHIV治療薬市場として非常に重要。今回の特許取得により、IBLは世界最大級の市場において知的財産の根を張ることが可能になりました。
- これまで日本・中国・香港・台湾で特許を取得済みだったところに、米国でも権利を確立。
- 特許取得は、**大手グローバル製薬企業への導出交渉(ライセンスアウト)**を進めるうえで非常に強力な交渉カードになります。
治療への潜在的インパクト
- この抗体は、一度の治療でHIVを機能的に制御し、「ドラッグフリー(薬の継続使用が不要)」を目指す構造とされています。
- もし実用化すれば、HIV治療の革命になり得る可能性があるため、医療市場だけでなくバイオ関連の投資家からも強い注目を集めるでしょう。
株価・企業価値への波及効果
- 特許取得の発表を受けて、株価の急騰(買い気配・ストップ高が意識される)という動きが出ています。
- 知財を強化することで、IBLの中長期企業価値が底上げされる可能性が高くなりました。
- 特許による展望が明確になることで、投資家にとって「成長の根拠」が強化され、“テンバガー候補”としてのストーリーにさらなる説得力が増します。
なぜ今、免疫生物研究所が注目されているのか?
理由① 小型バイオ×黒字×成長という希少性
バイオ企業は赤字が続くケースが多い中、IBLは“黒字経営”で着実に利益を積み上げています。
しかも今回は“営業利益が倍増”という強烈な成長性を見せたことで、市場が敏感に反応しました。
理由② 海外売上の伸び → グローバル展開が本格化
特にELISAキットの海外販売が増えている点は、今後の大きな成長ドライバーとなります。
国内市場の限界を超え、世界市場で稼げる企業に変貌しつつあるのです。
理由③ 研究需要の拡大という追い風
抗体・たんぱく質市場は、
- 創薬、再生医療、遺伝子治療
- 疫学研究
- 診断薬
など、幅広い分野で継続的に需要があります。
研究投資によって景気変動の影響を受けにくいという特徴も、IBLの強みと言えるでしょう。
理由④ 株価の位置がまだ低い(=上昇余地が大きい)
決算を受けて急騰したとはいえ、時価総額はまだ小さく、“テンバガー候補”に必要な条件である
- 事業内容が魅力的である
- 財務健全
- 利益成長が進んでいる
- 時価総額が小さい(伸びしろが大きい)
を全て満たしています。
今後の株価予想 ── テンバガー(株価10倍)はあり得るのか?
ブロガートムとして、ここが最も気になる部分だと思います。
結論から言うと、免疫生物研究所はテンバガー候補としての素質を十分に持っています。
以下、その理由を述べていきます。
① 時価総額が小さい銘柄は上昇効率が高い
IBLのような小型株は、好材料が出ると資金が集中しやすく、株価が跳ね上がる構造になっています。
今回のストップ高連発はその典型例で、好決算をきっかけに一気に市場の注目を集めました。
② 事業構造が安定成長型になっている
IBLは開発投資に依存する“夢バイオ株”ではありません。
- 主力試薬
- 受託抗体サービス
- TGカイコ事業
という複数の収益源があり、しかも利益率が改善し続けている状況です。
利益が右肩上がりの企業は、株価も長期的には右肩上がりになるケースが多いです。
③ 海外売上の拡大は企業成長の“第二ステージ”
海外展開が本格化してくると、売上規模は一段大きくなり、企業価値の見方自体が変わってきます。
今期の決算ではその萌芽が明確に現れています。
④ 中期的には株価5倍〜10倍のポテンシャル
もちろん、株価は短期で10倍になるものではありません。
しかし、中長期(3〜7年)で見ると、
- 海外売上の伸び
- TGカイコ事業の収益化
- 抗体市場の拡大
- 利益率の改善
これらが複合的に作用すれば、テンバガー到達は現実的な射程圏と言えるでしょう。
まとめ ── 静かなる企業が放つ、強烈な存在感
免疫生物研究所は、華やかに注目されるタイプの企業ではありません。
しかし今回の決算を通じて、
- 実力がある
- 成長余地が大きい
- 財務が強い
- コスト改善もできる
- 海外でも評価されている
ということが明確に示されました。
市場の注目度はまだ序盤にすぎません。
ストップ高の勢いはあくまで“きっかけ”に過ぎず、本当の成長物語はここから始まるのかもしれません。
ブロガートムとしては、今回の決算を経て、免疫生物研究所はテンバガー候補の一角として強く意識すべき銘柄であると考えています。
これからの展開を、引き続き追っていきたいと思います。
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