はじめに
2025年秋、日本株市場では素材系や資源関連株に再び熱い視線が集まっています。その中でも、第一稀元素化学工業(4082)はS高を連発し、ヤフーファイナンス掲示板でも急上昇ランキング常連に。
同社はレアアース酸化物やジルコニウム化合物などの高機能素材を供給する化学メーカーで、EV(電気自動車)や半導体、触媒材料など、次世代産業の基盤を支える存在です。
この記事では、なぜ今第一稀元素化学工業が注目されているのか、その業績・将来性を徹底的に掘り下げていきます。
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第一稀元素化学工業の企業情報
設立:1956年(本社:大阪市)
事業内容:レアアース酸化物、ジルコニウム・チタン系化合物などの製造販売
主な用途:自動車触媒、電子材料、燃料電池、光学ガラス、セラミックス、環境触媒、医療材料
◆ ジルコニウム化合物の世界的リーダー企業
第一稀元素化学工業は、世界有数の高純度ジルコニウム化合物メーカーとして知られています。
同社が手掛ける「酸化ジルコニウム」「硝酸ジルコニウム」「ジルコニウム塩」などは、粒径がナノメートル単位(1ミリの100万分の1)で制御可能。
このナノレベルの精度管理は、世界でも限られた企業しか持たない技術であり、まさに素材産業の“職人技術”を科学的に昇華させた存在といえます。
◆ レアアース精製技術:世界トップクラスの純度
同社のレアアース酸化物は、純度99.999%(ファイブナイン)以上の高品質品も製造可能。
特にセリウム・ジルコニウム複合酸化物の開発力に優れ、自動車排ガス浄化触媒の性能を劇的に向上させる役割を果たしています。
排ガス触媒の分野では、トヨタやホンダなどの日系自動車メーカーが採用。
同社製品は、EV化の進展に伴い燃料電池車やハイブリッド車用触媒素材にも展開が進んでいます。
◆ 「ナノ粒子制御」×「高耐熱性」=他社が真似できない製品群
第一稀元素化学工業の最大の強みは、粒子の大きさ・形・表面特性を自在にコントロールする技術です。
一般的な化学メーカーは化学反応を制御することはできても、「粒子の形状制御」まで行うのは至難の業。
同社はこれを長年の研究と製造データの蓄積で実現し、**微細構造まで設計できる“フルカスタマイズ型素材メーカー”**として高い評価を得ています。
この技術は、
- 排ガス浄化触媒の耐熱性向上
- 半導体プロセスの膜均一性確保
- 光学ガラスの透明度改善
など、多岐にわたる応用を可能にしています。
◆ 安定したサプライチェーンと国内製造拠点
生産拠点は兵庫県と鹿児島県にあり、原料の調達から製品化まで国内一貫生産体制を構築。
近年はレアアース供給の中国依存リスクが再び注目されていますが、同社は早期から複数国ソースの原料調達網を整備。
さらに、レアアースリサイクルにも着手しており、**“国産レアアースの再資源化”**という国策テーマにも沿っています。
◆ 顧客基盤:グローバル産業の“縁の下の力持ち”
第一稀元素化学工業の顧客層は多岐にわたり、
- 自動車メーカー(トヨタ、ホンダ、日産など)
- 部品メーカー(デンソー、日立Astemoなど)
- 電子部品メーカー(京セラ、村田製作所など)
- 海外メーカー(欧州の排ガス触媒メーカーなど)
と、グローバルに広がっています。
同社は製品単価が高い分、顧客との信頼関係が非常に厚く、数十年単位の長期供給契約も存在。
この安定した顧客基盤が、業績の底堅さを支えています。
◆ レアアース市場と脱炭素の波に乗る
近年、EV、風力発電、水素燃料電池など“クリーンエネルギー社会”の実現に不可欠な素材として、レアアース需要が再加速。
特に、セリウムやジルコニウムを使う酸化物系材料は、電池、触媒、センサーと幅広い分野で利用され、今後も市場拡大が見込まれます。
第一稀元素化学工業はこの流れを正面から受ける立場にあり、「素材の中のテンバガー候補」といっても過言ではありません。

直近決算業績
2025年3月期第2四半期の業績では、
- 売上高:前年比+18%の増収
- 営業利益:+42%増益
- 純利益:+50%超の大幅増益
主力の触媒関連素材と電子部品向け素材が堅調。さらに、レアアース価格の上昇と為替の円安効果も寄与しました。
特に注目すべきは**営業利益率が過去最高水準(約17%)**に達している点です。
同社は価格転嫁に成功し、原材料コスト上昇を十分にカバーしています。
将来性・成長性
第一稀元素化学工業の成長シナリオは、次の3つの柱にあります。
- EV・水素燃料車向け触媒素材の需要拡大
- 世界各国の環境規制強化により、排ガス浄化触媒・燃料電池材料の需要が増加。
- 同社は高耐熱性の酸化ジルコニウムを開発し、自動車メーカーから高い評価を受けています。
- 半導体・電子部品向けジルコニウム化合物
- 微細加工化の進展に伴い、高純度酸化物が不可欠に。
- 同社は「ナノ粒子制御技術」で他社と一線を画す存在。
- 海外展開の加速
- 欧州・中国・米国など各地で販売網を強化中。
- 特にアメリカのEV市場向け素材の供給が急増しています。
なぜ今注目されているのか?
- レアアース関連テーマの再燃
米中対立を背景に、レアアースの供給リスクが再び話題に。日本政府も「レアアース自給率向上」を掲げ、国内企業支援を拡大。第一稀元素化学工業は国策銘柄的な位置付けを得ています。 - 株価の急騰要因
2025年10月後半から出来高急増。機関投資家や短期勢の買いが集中し、数日連続でストップ高を記録。
市場では「素材関連の本命」としてSNSでも話題に。
一部ではレアアースリサイクル技術の新展開報道が思惑買いを誘発したとの見方も。
テンバガーの可能性
第一稀元素化学工業は、短期急騰の後も中長期では十分に成長余地を持っています。
- 世界的なEV・水素シフト
- レアアース国産化の流れ
- 高付加価値素材の高収益構造
これらの追い風が揃い、今後3~5年で時価総額が3〜5倍規模になるシナリオも十分現実的。
PERも依然として20倍前後と割高感は限定的で、業績拡大フェーズが続けばテンバガー候補の一角といえるでしょう。
まとめ
第一稀元素化学工業(4082)は、
✅ レアアース×EVという国策級テーマ
✅ 高い技術力と安定した収益構造
✅ 株価急騰でもなお成長余地あり
次世代素材セクターの本命として、中長期で注目すべき銘柄です。
素材・化学株が再評価される2025年相場の中で、投資家にとって見逃せない存在といえるでしょう。
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