はじめに
スマホゲーム株の中でも、長らく低迷が続いていたKLab(3656)が、突如として市場の主役に躍り出ました。
きっかけは、アラブ系投資会社からの約51億円規模の資金流入というビッグニュースです。
かつて『BLEACH Brave Souls』『キャプテン翼 〜たたかえドリームチーム〜』といった人気IPで名を馳せたKLabは、その後ヒット不足と赤字決算が続き、投資家の関心から外れつつありました。しかし今回の資金調達は、単なる延命策ではありません。
「なぜ今、アラブマネーがKLabに向かったのか」
「これは一過性の材料なのか、それとも構造的なトレンドの始まりなのか」
本記事では、KLab株急騰の背景を深掘りするとともに、
日本のゲーム・エンタメ産業 × アラブマネーという巨大テーマの可能性を、投資家目線で徹底的に掘り下げていきます。
◆トピック◆
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KLabへのアラブマネー流入による暴騰
まずはともあれこのKLabからのIRをご覧ください
KLab株式会社(3656) ファイナンス及び付帯する発表に関する 補足説明資料
2025年12月5日、KLabは第三者割当による新株式および新株予約権の発行を発表。UAEの投資会社「ULTIMATE CLASSIC INVESTMENT」が筆頭株主となり、総額51億円超の資金調達が実現しました。調達資金の使途は以下の通り:
- 新規大型モバイルゲームの企画・開発・運営:10億円
- 新規事業開発:5億円
- ビットコイン・金ETF等の購入:36億円
この発表を受けて、株価は一時ストップ高。資金難からの脱却+大型IPゲームの開発加速というポジティブ材料が重なり、投資家の期待が一気に高まりました。

アラブ諸国が日本のゲーム・エンタメに注目する背景
サウジアラビアやUAEなどのアラブ諸国はいま「脱・石油」に本気です。
サウジアラビアやUAEは、国家戦略として脱石油依存を掲げています。
その中核にあるのが、
エンタメ
観光
スポーツ
ゲーム・eスポーツ
コンテンツ産業
です。
サウジアラビアの国家ファンド(PIF)は、すでに世界中のゲーム会社やエンタメ企業に巨額投資を行っています。彼らは単なる金融投資家ではなく、「国家としてIPを取りに来ている」のです。
なぜ日本のゲームなのか?
理由は明確です。
日本のゲームIPは世界的認知度が高い
キャラクター・ストーリー性が強い
アニメ・漫画と連動できる
若年層に圧倒的な訴求力がある
つまり、日本のゲーム・エンタメは、アラブ諸国が欲しがる“文化輸出コンテンツ”そのものなのです。
KLabは規模こそ大手ではありませんが、
BLEACH、キャプテン翼、そしてドラゴンクエストと、
世界的IPに関わってきた実績があります。
アラブマネーから見れば、
「まだ安く、実績があり、グローバル展開余地が大きい」
まさに格好の投資対象だったと言えるでしょう。

KLabの会社概要
- 社名:KLab株式会社
- 設立:2000年8月
- 代表者:真田哲弥(CEO)
- 上場市場:東証プライム(コード:3656)
- 事業内容:スマートフォン向けオンラインゲームの企画・開発・運営
- 代表作:BLEACH Brave Souls、キャプテン翼、ラブライブ(終了)
KLabの直近決算業績分析
- 売上高:83億600万円(前年同期比減少)
- 営業損益:▲13億4200万円
- 経常損益:▲12億8000万円
- 最終損益:▲27億8200万円
業績は赤字続きで厳しい状況でしたが、今回の資金調達と新作ゲームの投入により、2026年以降の黒字転換が期待される局面に入っています。
将来性|『ドラゴンクエストスマッシュグロウ』のインパクト
KLabはスクウェア・エニックスと共同で、スマホ向けローグライトRPG『ドラゴンクエストスマッシュグロウ』を開発中。2026年にグローバル同時リリース予定で、以下の特徴があります:
- ドラゴンクエストIPの強力なブランド力
- 基本プレイ無料+アイテム課金型
- クローズドβテストでは国内外から高評価
このタイトルがヒットすれば、KLabの業績は一気にV字回復。来期の黒字化+株価倍増も現実的です。

スマホゲーム会社一覧比較
ここで、KLabと同じくスマホゲームを主業務とする企業一覧10社を比較してみます。
| 企業名 | 主力タイトル | 時価総額 | 業績傾向 | 特記事項 |
|---|---|---|---|---|
| KLab | BLEACH、DQスマッシュ | 約400億円 | 赤字→回復期待 | アラブ資金流入で注目度急上昇 |
| グリー | アナザーエデン等 | 約800億円 | 安定黒字 | メタバース展開強化中 |
| ボルテージ | 恋愛ドラマアプリ | 約100億円 | 赤字傾向 | 海外展開に課題あり |
| エイチーム | 三国大戦スマッシュ等 | 約200億円 | 黒字維持 | ゲーム以外にも事業多角化 |
| ディーエヌエー | プロ野球スピリッツ等 | 約2,000億円 | 安定黒字 | スポーツ事業も展開 |
| モブキャスト | モバサカ等 | 約50億円 | 赤字傾向 | IP不足が課題 |
| モバファク | 駅メモ!等 | 約80億円 | 黒字維持 | 位置情報ゲームに強み |
| Aiming | CARAVAN等 | 約100億円 | 赤字傾向 | MMOに特化 |
| アカツキ | 八月のシンデレラナイン等 | 約300億円 | 黒字維持 | アニメ事業も展開 |
| ブシロード | バンドリ!等 | 約500億円 | 黒字維持 | メディアミックスに強み |
| マーベラス | 牧場物語等 | 約600億円 | 安定黒字 | コンシューマーにも強み |
今後の日本・ゲーム市場とアラブマネーの展開予想
- アラブ資金は今後も日本のIPに流入する可能性大
- アニメ・ゲーム・VTuberなどの分野でM&Aや資本提携が加速
- KLabのような中堅スマホゲーム会社が再評価される地合い
- アラブマネーによる“テンバガー銘柄”が出る可能性あり
まとめ|KLabはアラブマネーで覚醒するテンバガー候補!
KLabは、BLEACHやキャプテン翼などのIPで一世を風靡したスマホゲーム会社。近年は業績不振に苦しんでいましたが、アラブ資金の流入と『ドラゴンクエストスマッシュグロウ』の共同開発という二大材料で、テンバガー候補として再浮上しています。
日本のゲーム市場は、アラブマネーという新たな資金源を得て、次の成長フェーズへ。KLabはその象徴的存在として、今後も注目を集めること間違いなしです。
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