霞ヶ関キャピタルの事例で見る「信用取引と追証」の仕組み(実際のシミュレーション結果)

日米株
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はじめに:株価が動くと「現物」と「信用」はこうも違う!

株式投資には「現物取引」と「信用取引」があります。
現物は“自分のお金で買う”。
信用は“証券会社からお金を借りて買う”。

たったこの違いですが、同じ銘柄・同じ値動きでも、損益のインパクトは何倍にも変わります。
今回は、実際に話題となった 霞ヶ関キャピタル(3498) を使って、
「株価が下がった場合」と「株価が上がった場合」の両面で、どれだけ差が出るのかを見ていきましょう。

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実例設定:霞ヶ関キャピタル(3498)

条件内容
購入日2025年10月3日
購入株価10,000円
株数1,000株
投資方法現物取引と信用取引(保証金30%)で比較
建て代金1,000万円
必要保証金300万円(30%)

ケース① 株価が下がった場合(10,000円 → 8,400円)

2025/10/24(金)、霞ヶ関キャピタルは以下の参考記事の通り増資を発表しました。その結果翌週の株価は大きく下げてこの記事を書いている時点で株価は8400円まで下げています。この事例で現物取先と信用取引の違いを見ていきましょう。

霞ヶ関キャピタルの公募増資は悪い増資か?良い増資か?株価急落の真相と回復時期

現物取引

項目数値
投資額1,000万円
評価額8,400円 × 1,000株 = 840万円
含み損−160万円
追証なし

👉 下落分がそのまま損失。
ただし現物取引なので「含み損」で済み、追加入金は不要。


信用取引

項目数値
保証金300万円
借入金700万円
評価額840万円
評価損−160万円
保証金残高300 − 160 = 140万円
維持率140 ÷ 840 × 100 = 16.7%(20%割れ)
追証金額28万円

👉 株価−16%下落で、保証金の半分以上を失い、追証発生。
信用取引では小さな下落でも大きく資産が減ることがわかります。


ケース② 株価が上がった場合(10,000円 → 15,000円)

● 現物取引

項目数値
投資額1,000万円
評価額15,000円 × 1,000株 = 1,500万円
含み益+500万円
リターン率+50%

👉 1000万円を投じて+500万円。
現物では確実かつ健全な利益。


● 信用取引

項目数値
保証金300万円
借入金700万円
評価額1,500万円
評価益+500万円
保証金増加後300 + 500 = 800万円
リターン率800 ÷ 300 = +166%(約1.7倍)

👉 株価が+50%の上昇でも、
信用取引では元手の3倍以上の利益率になる。
これはレバレッジ(3.3倍)が効いているためです。

👉 株価−16%の下落で追証発生。
信用取引は少ない資金で大きく取引できる反面、ちょっとの下落で維持率が急低下し、**追加保証金(追証)**を求められる仕組みです。


追証を払えなかった場合どうなるのか?

ここが最も重要です。
もし、追証を翌営業日の指定時刻(通常15時まで)までに入金できない場合、証券会社は強制的にポジションを解消(反対売買)します。

この強制決済を「強制ロスカット」または「追証未履行処分」と呼びます。

強制決済が行われる流れ

  1. 株価が下落 → 維持率が20%を下回る
  2. 証券会社から「追証発生通知」
  3. 翌営業日15時までに追証を入金しない場合
  4. 翌営業日の寄付きなどで自動的に売却処理

このときの売却価格は市場任せ(成行売り)となるため、相場が続落しているとさらに不利な価格で売られ、損失が拡大します。


仮に今回の例で追証未入金だった場合

状況数値
株価8,400円で追証発生
翌日株価8,200円まで下落(想定)
強制売却価格8,200円 × 1,000株 = 820万円
評価損−180万円
保証金残高300 − 180 = 120万円

👉 結果、追証を払わずに放置すると、損失がさらに20万円拡大
さらに、残った保証金から手数料・金利が差し引かれるため、実際の手元残高はさらに減少します。

※相場急変時には、評価損が保証金を超えることもあり、その場合は**証券会社への追加支払い(借金状態)**が発生することもあります。


補足

信用取引では「資金管理が命」。
追証を払えない=強制的に損失確定、という現実は、まさに**“投資家の生命線”**。
だからこそ、信用取引を使うなら以下を徹底しましょう👇

  • 追証が出ないポジションサイズに抑える(保証金維持率は常に30%以上を目安)
  • 相場が悪化したら“ナンピン”ではなく“縮小”を最優先
  • 強制決済のリスクを想定し、余裕資金で戦う

■ 比較表で見る「現物 vs 信用」

株価変動現物の損益信用の損益信用のリターン倍率追証
8,400円(−16%)−160万円−160万円(保証金半減)−53%28万円発生
15,000円(+50%)+500万円+500万円(保証金2.6倍)+166%なし

分析まとめ

信用取引はまさに「ハイリスク・ハイリターン」。
少ない資金で大きな利益を狙える一方で、相場が逆に動くと損失はあっという間に拡大します。

霞ヶ関キャピタルの例では、

  • 株価+50% → 利益+166%
  • 株価−16% → 追証発生

というように、上下どちらに振れても結果が激しく出るのが信用取引の特徴です。


信用取引を使いこなす3つのポイント

1️⃣ 維持率(証拠金比率)を常に意識すること。
→ 20%を切ると即追証。

2️⃣ 信用建玉は「資金の3倍まで」が目安。
→ 欲張らず、耐えられる下落幅を計算しておく。

3️⃣ 好材料銘柄でも「想定外の増資・決算・規制」で下がることを想定する。


結論:「信用取引は“火を扱う投資法”」

信用取引は「使い方次第では最強の武器」。
しかし同時に、一歩間違えれば資金が一瞬で消えるリスクもある。

霞ヶ関キャピタルのように、
決算や増資のインパクトが大きい銘柄で信用取引を行う場合は、
「下げた時にどうするか」を先に決めておくことが最も重要です。


まとめ:霞ヶ関キャピタルで学ぶ“信用取引の真実”

ポイント現物取引信用取引
必要資金全額自己資金30%の保証金
リスク含み損のみ追証・強制決済あり
リターン株価上昇率に比例レバレッジで3倍超も可能
投資難易度初心者向け経験者・上級者向け

信用取引とは、チャンスを3倍にする代わりに、リスクも3倍にする投資法。
霞ヶ関キャピタルのような実例で見ると、その“威力と怖さ”がよくわかりますね。


📘 この記事の要点まとめ

信用取引は「小資金で夢を掴めるが、使い方を誤ると破滅する」

1万円で買った株が8,400円に下落 → 信用は追証28万円発生

同じ株が15,000円に上昇 → 信用は+166%の爆益


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