はじめに
フィンテック・グローバル(FGI)は、一般投資家にとっては「ムーミンバレーパークの会社」というイメージが依然として強い。しかし、2025年9月期決算を見る限り、主役は完全に 投資銀行事業の本格的覚醒 に移りました。
FGIについては実は私2024年3月にテンバガーを予想していました!その時の記事です。
フィンテックグローバル(8789)|ムーミンバレーパークの運営企業|7/13上方修正発表|テンバガー候補
今回 2025年9月期は
- 売上高:144億円(前年+4.5%)
- 営業利益:34億円(前年+32.5%)
- 最終利益:21億円(前年+26.6%)
と文句なしの実績を残し、さらに2026年9月期は 6期連続の増収増益 を予想。
本記事は、
- 企業情報
- 最新決算の分析
- ムーミン事業の行方
- 同社の強みである「プライベートアセット戦略」
- 株価の今後
を深掘りし、FGIの本質を理解し、投資判断の一助となることを目的とします。

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フィンテック・グローバル企業情報
- 本社:東京都品川区
- 設立:1994年
- 上場:2005年
- 事業:投資銀行/投資業務/投資運用業務/地域課題ソリューション
- グループ会社数:多数(公共コンサル、航空事業、ムーミン物語ほか)
- 連結従業員:220名
- 主力:プライベートアセット領域(未公開資産のアレンジ・投資・運用)
FGIの本質は「金融+実業のハイブリッド企業」。
不動産、事業承継、航空機リース、トラックオペリース、PE投資など、幅広い投資銀行機能を備える。
直近決算の評価・分析(2025年9月期)
① 投資銀行事業がFGIの中心へ
投資銀行事業の営業利益は 47.4億円 と圧倒的。
FGIの利益構造の9割以上はここから生まれている。
投資銀行事業の内訳
- PE投資(事業承継案件)
売上・利益ともに高成長。地方企業の後継者不足ニーズを捉え独走状態。 - 航空機リース/アセットマネジメント
航空需要回復で利益回復。 - トラック・オペレーティングリース
出資金販売額5,010百万円(前年比+180%)と爆発(e4d9e3ffa1c2c1dcb1d8c857f9a68f78)。 - 不動産小口化商品
六本木レジデンシャル等の案件の組成を進める。
FGIの最大の強みは、
「未公開資産(プライベートアセット)」 に特化している点。
日本では中小企業の事業承継問題が深刻で、PE投資の需要は今後も増え続ける。
FGIはそのど真ん中にいる。
② 公共コンサルティング事業
- 売上は増加(+11%)
- 利益は▲0.38億円(人員強化の先行投資)
地方自治体のニーズ(公会計、公共施設管理、子育て支援、ヘルスケア関連)が拡大しており、FGIが掲げる「地方に必要とされる企業」という掲示板コメントとも一致する。
③ エンタテインメント・サービス事業(ムーミン)
- 来園者数:68万人(+4.4%)
- 売上:28.5億円(+16.2%)
- セグメント利益:0.29億円(黒字転換)
ムーミンが完全に黒字化したのはFGIにとって大きい。

ムーミンバレーパークは今後どうなる?
決算説明資料では明確にこう書かれている。
ムーミン物語は「自立フェーズ」に移行
FGIは今後 “支援する立場” に回り、
バランスシート負担を軽減する方向へ。
掲示板にもあったように、
- IPO
- 証券化
- 他社への売却
などの選択肢がある。
「FGIはムーミンに注力できるが、あえてしない」という投資家コメントはまさにその通りで、
本業の投資銀行に集中する戦略 が鮮明だ。
FGIの今後の注力領域(資料から読み解く)
資料を精読すると、FGIが最も重視している事業は以下の3つである。
① 事業承継 × PE投資(最重要)
- 日本は後継者不足が深刻
- 競合が少ない
- 利益率が高い
- 投資回収が進んでいる
- 中小企業の買収→再生→売却という王道の成功パターンを確立
掲示板コメントの
「地方で必要とされる企業を目指す」
とも一致する。
② トラックオペレーティングリース
- リースバック需要拡大
- 出資金販売額5,010百万円(前年比+179.9%)
- 投資家人気が急上昇
伸びしろは最も大きい。
③ 不動産小口化商品
(六本木レジデンシャル案件)
- 富裕層マーケット向け商品として拡大
- FGIのアレンジ能力を活かせる
④ 自己株取得は「株価が実績に対応していない時に発動」
実際、2025年は5.2億円を取得。
→ 株価下支え要因。
⑤ ムーミンは注力しない(本業集中)
上記の自立フェーズ移行方針と一致。
⑥ 地方で必要とされる企業へ
公共コンサル・事業承継PE・公会計支援と、実際にその方向へ進んでいる。
⑦ 事業承継は競合が少なく無尽蔵
FGIのビジネスモデルと完全一致。
掲示板の指摘は非常に本質を捉えている。
今後の株価見通し
① 業績から見たバリュエーション
2025年実績
- EPS:10.91円
2026年は最終利益27億円予想
EPSはさらに伸びる計算。
株価が低迷しているのは、
「ムーミンイメージの強さ」
「投資銀行の実績がまだ評価されていない」
という理由が大きい。
だが、数字が示す通り、
FGIは完全に金融企業へ変貌を遂げた。
② 株価シナリオ
- 保守的シナリオ:PER10倍 → 適正株価 110〜130円
- 成長シナリオ:PER15倍 → 150円台
- 本格評価シナリオ(PE投資が市場に評価される)
→ PER20倍 = 200円台も視野
ムーミン切り離し(IPO・証券化)が実現した場合、
バランスシートの軽量化により株価が大幅に見直される可能性が高い。
まとめ
- FGIは「ムーミンの会社」ではなく
“プライベートアセット × 投資銀行”の成長企業 へ完全に変貌した。 - 2025年9月期は最高益、2026年9月期も続伸見込み
→ 6期連続の増収増益。 - 主力は事業承継PE・トラックオペレーティングリース・不動産小口化。
→ 高い成長性と独自性。 - ムーミン事業は黒字化し、自立フェーズへ。
→ IPO・売却・証券化など複数の選択肢。 - 株価は依然割安で、
本業の実績に対し市場が追いついていない状態。
FGIの真価は「プライベートアセットのプロフェッショナル」だ。
新NISAで中長期枠に入れるなら非常に面白い銘柄の一つだろう。
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