はじめに
株取引歴が15年以上になりますが、これまで夜間取引(PTS)に対しては「特別な申請が必要で、普通の口座では取引できない」という思い込みがあり、ずっと触れずにきました。
しかし、ザラ場後(大引け後)に好材料や悪材料が出て、夜間PTSですごい勢いで株価が上下しているのを見るたび、「夜のうちに買いたい、売りたい!」とずっと思っていました。今回、自分の保有株であるアイグリッド(603A)のPTSの動きを毎日見つめる中で、「これは本気で勉強せねば」と一念発起して調べてみました。
蓋を開けてみたら、やり方は拍子抜けするほど簡単でした。

PTS(夜間取引)とは
PTSとは「Proprietary Trading System(私設取引システム)」の略で、証券取引所(東証など)を通さず、証券会社が提供する独自のマッチングシステムで株を売買できる仕組みのことです。
通常の東京証券取引所が閉まる15:00以降も、夜間セッション(17:00〜23:59など)であれば個人投資家同士で売買ができるため、夕方以降に発表された適時開示やニュースに素早く反応して取引できるのが最大のメリットです。
PTS売買の仕方
スマホアプリ(今回は楽天証券の画面を例にします)を使った実際の注文手順は、驚くほどシンプルです。
- 通常の購入画面(個別銘柄の注文画面)を開く:いつも通り、売買したい銘柄の注文画面を開きます。
- 市場の切り替えを行う:初期状態では「東証」になっている市場の部分をタップします。
- JAXかJNXに替える:市場の選択肢から「JAX」または「JNX」を選択します。
- その後は通常売買:あとは通常通り、数量や価格を入力して発注するだけです。
実際の画面での切り替えイメージは以下の通りです。
① 通常の東証選択画面

② 「JAX」に切り替えた状態

③ 「JNX」に切り替えた状態

JAXとJNXの違い
注文画面に出てくる「JAX」と「JNX」は何が違うのか気になって調べてみました。
- JAX(JAXPTS):Japan Alternative Market株式会社が運営するPTSです。楽天証券などが中心となって立ち上げた比較的新しい市場です。
- JNX(ジャパンネクストPTS):ジャパンネクスト証券株式会社が運営する、日本で最も歴史のある老舗のPTSです。長年多くのネット証券に利用されており、国内の私設取引システムの中でも高いシェアと豊富な流動性(取引量)を誇っています。
取引量や板の厚さという観点で見ると、歴史が長く多くの証券会社が接続しているJNXの方が板に気配値が多く、一般的に取引が成立しやすい(流動性が高い)傾向にあります。
注意点! PTSでは成行注文ができない!指値のみ。
これ、実際にやってみて一番気をつけないといけないと感じたポイントです。PTS取引では「成行買い」「成行売り」が使えず、すべて「指値」注文になります。
夜間に急な材料が出て「とにかく今すぐ飛びつきたい!」という場面でも、現在の気配値を見ながら自分でしっかりと購入価格を指定して指値を入れなければなりません。パニックになって変な高値で指値をしてしまわないよう、板の状況を冷静に見極めることが大切です。
PTSの活用方法(活用場面)
- 大引け後のサプライズ材料への即座の対応:夕方以降にすごい好決算や上方修正、あるいは思わぬネガティブニュースが出た際、翌朝の寄り付きまで待たずにその日の夜の段階でポジションを取ったり逃げたりできます。
- 翌朝の忙しさを回避する:朝の慌ただしい時間に株価を気にする必要がなく、前日の夜のうちにじっくりと考えて注文をセットしておけます。
まとめ
これまで「なんだか難しそう、特別な人だけがやるもの」と思い込んでいた夜間PTSですが、証券アプリの市場を「東証」から「JAX」や「JNX」に切り替えるだけで、誰でも簡単に今すぐ参加できることがわかりました。
「成行注文が使えず指値のみ」というルールさえ頭に入れておけば、夜間のチャンスやリスク管理の武器として非常に心強い味方になります。これからは夜間の値動きもうまく活用して、トレードの幅をさらに広げていこうと思います。
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